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WELCOME!このコラムでは,翻訳者のみなさん,そして翻訳者を目指しているみなさんに向けて,実際の翻訳ビジネスについて,とくに翻訳会社の発注システムとトライアル制度について,当サイトの「翻訳とらいある トライアルサービス」の紹介を織り交ぜて,解説したいと思います。どうぞお付き合い下さい。
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【コラム1回目】 トライアルを実施するということ

 翻訳業界のトライアルには2種類あります。ひとつは翻訳会社が翻訳者を募集する際に行われるもので,おそらくみなさんこちらはご存じですね。翻訳者の募集とセットで行われるもので,翻訳会社は応募者からの試し訳を見て,自社の翻訳者として登録したい者を選定します。いってみれば試験のようなものです。もちろん報酬は支払われません。

 実はほかにもうひとつ,B to B版(考え方次第ですがB to R版という言い方もあります)のトライアルもあります。翻訳会社は,新しいお客さん(正確に言うとお客さんになるかもしれない見込顧客)に申し入れて,あるいはお客さんからの求めに応じて,お試しで短い翻訳文を提供する場合があります。やはりこれも,すべてではないのですが無料のケースが多いです。

 このコラムではみなさんに馴染みのある,前者,翻訳会社が募集するトライアルを中心に見ていきます。

 すでにプロの方であれば,そのほとんどが翻訳会社のトライアルを一度や二度は受けたことがあるでしょう。これから翻訳者になろうと思っている方も,翻訳者になるにはまずトライアルという登竜門をくぐる必要があることはご存じのことと思います。いずれの方も,トライアルを受け,結果不合格とされた経験をお持ちの方のなかには、少なからず自信をお持ちであった方もいるはずだと思います。「どういう基準で落とされたのだろう」「どういう人物がわたしの試し訳を評価したのだろう」と疑念を覚える方もなかにはいらっしゃるのではないでしょうか。実は,そのあたりには実際問題点がないともいえません。

 トライアルの評価を行う者は、その対象言語に堪能で且つある程度の翻訳センスがあるというだけでは足りず、その上で対象分野の専門知識も有していなければならないことは,普通の方にはピンとこなくとも,みなさんにはご理解いただきやすいものと思います。しかし多くの翻訳会社では幅広い分野の翻訳サービスを標榜しており、このような人材を広範な分野毎にズラリ取り揃えることは…どうでしょうか。これは一翻訳会社にはきわめて困難なことです。

 しかもトライアルに関わる業務はこれにとどまりません。専門分野別に作成されるトライアルのための元原稿も、本来であれば各分野の技術の進歩に後れないよう頻繁に刷りなおされなければなりません。まじめに取り組む会社ほどこれだけの負担を前に頭を抱えこむことになります。(実際,真面目に取り組んで,きちんと頭を抱えている?会社もいっぱいあるはずです。)

 すでに一般化しているこのトライアル制度ではありますが、これだけのことを一翻訳会社が負担する構造自体には無理があることは間違いありません。残念なことではありますが,現実には,これらトライアルに関わるすべての業務を十分な品質レベルで遂行できている企業はきわめて少ないと見るべきでしょう。(2回目に続く)








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